▲動画は四日市CTY引用
R2年12月17日・18日、四日市市にある北勢公設地方卸売市場にて、市場から毎日のように出る、生ごみ、甲殻類、プラスチックなどごみ全般を一度に「炭」にしてしまうといったデモンストレーションを企画し、最大200kg処理可能な簡易用機材を搬入し、デモンストレーションを開催させていただきました。
当日は、市場関係者に加え、食品ロス研究会の四日市大学副学長「松井真理子」氏、一般社団法人ネクストステップ研究会代表「寺田卓二」氏もご参加いただくなどし、総勢25名もの参加を頂きました。加えて、17日には四日市ケーブルTV(CTY)様、翌18日には中日新聞四日市支局様の取材なども行われ、無事終えることができました。
本当に「炭」になったの。
皆さんが一番関心を持たれていたことは、「本当に炭になるの」といった点でした。疑うのも無理はありません。だって、水分の含有率が多い「生ごみ」、「巨大まぐろのあら」、「貝殻も含めた甲殻類」、そして「プラスチック」とごみのオンパレードだったのです。これらを6時間~8時間で「炭」にしようとしているのですから。
結果を申し上げますと、貝殻は少し原型として残りましたが、それ以外は全て「炭」になっておりました。皆さん口を揃え、「凄い凄い」と連呼されておられました。貝殻も素手で粉々になるような残り方で、ほとんど問題ない状態にまで処理できたことに驚きでした。
実際の投入量は、約50kgで「炭」になったものが約6kgでしたので、概ね10分の1程度になったことが検証されました。
一番のポイントはここ。
毎日、ごみ処理には運搬収集車が来ています。それらを運搬し四日市市のごみ焼却施設で焼却処分されています。今回デモンストレーションで使った「熱分解処理機」を市場内に設置すれば、四日市市の可燃処理もしなくていいですし、ごみ収集に係るコストも支払う必要がありません。
そして一番のポイントは、ごみ運搬車を使用しないことで、CO2排出削減につながります。温室効果ガス削減で「脱炭素」に貢献することとなり社会貢献の道も切り開くことができます。正に持続可能な社会創りへの第一歩を踏み出せると考えます。
環境課題の改善と地域循環を創出
生ごみが「炭」になることは、この「炭」を再利用するべきだと考えています。実は、再可能エネルギーの木質バイオマス発電の燃料として再利用できるのではと考えています。仮に、再利用できるということになれば、ごみが資源へと生まれ変わります。
また、木質バイオマス発電の課題は、最終的に汚泥処理に困っておられと聞いたことがあります。その汚泥もこの「熱分解処理機」で「炭」にすることができれば、逆にバイオマス発電側にとっても、良い循環となり環境課題の改善となります。
実は、「熱分解処理機」では、「炭」にする工程の中で水分を吸収する為に、「もみ殻」が必要になります。この「もみ殻」も、すぐ近くのうつべ農園様よりご提供頂きました。以前より、「もみ殻」の処分でお困りでしたので、「熱分解処理機」が導入されれば、「もみ殻」の処分に困っていた問題が一気に解決へと向かいます。その意味でも地域の良い循環を創出できのではと期待を寄せています。
取材内容の詳しいことは、四日市市ケーブルTV(CTY)のニュース映像と中日新聞の記事など御覧いただければ幸いです。